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小さな冷たい手や 冬の日の髪の匂いも
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浅はかな夢で、僕は酔い続けていた。過去の自分は無かったことに。歳を重ねることは、間違いを何度も繰り返していくだけだ。絶対そうだ。何度も何度も。そんな自分に嫌気がさす。極論的に、惨めな思いをするならば、この世界に存在すること自体、拒んでしまう。 きっと誰も僕を救えない。救ってなど欲しくない。寂しさを埋め、楽しさを共有し、思考に新たなスパイスを効かせてくれるならそれでいい。 誰も信じない。誰も僕をわからない。 でもアイリス。信じて欲しいと望む。 でもアイリス。求めて欲しいと望む。 時々ぞっとするほど冷淡で、嘘つきな自分がいる。優しくも強くも信念もない。下らない理論をこうしてネットの波に流し続けている。 期待されたくないのに期待する。 知っている。一番消したいのは過去。知っている。一番奪いたいのはその未来。 アイリスが読んでいた小説を買ってみた。こっそり買ってみた。こんな感じに僕はアイリスに近づきたい。なんで買ったの?なんで近づきたい? こんな気持ちなんて明日にも分からなくなるかも知れないのに。あの時のように寂しさを紛らわせるためだけに…二年前の話なんてもうおぼろげで。 感情なんて持ちたくない。もう沢山!もう沢山!!!!! 都合よすぎるよ。僕は都合よすぎる。 子宮に連れて行って欲しい。 完璧な表現だ。 明日僕がいなかったらアイリスはどんな顔をするのかな。
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