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小さな冷たい手や 冬の日の髪の匂いも
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八月に入った。 そうアイリスは呟いた。それだけだった。 一切の不安や悲しみや恐怖はいつでも消し去ることは出来ない。満身創痍で進んでいくしかないのだ。いや、進んでいくという表現は正しくは無い。ただ、流されるままに時間は過ぎてゆく。いつだってそうだ。 あがいてもあがいても、何も手に入れることは出来ない。手に入れたいものなどなかったほうがよかった。何も知らなければ、覚えなければ幸せに暮らせたことは多い気がする。無知でいる方がいきやすかったりもする。 時間は沢山あるはずなのに、なぜだろう、無駄な時間をいつも過ごしてしまう。 それでいて行動できない。諦めてしまっている。 特別な才能が眠っているのにそれを見出せない。 誰もがそうであろう。 アイリスと一緒にいると言葉と時間を失う。 もっと失って行けたら。 * コメント *
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